塩尻市パーソナルジムStudio Zero Gravityが伝える:6月病とは?梅雨と体調不良・メンタル低下の関係と筋トレのすすめ

6月に入り、なんとなく気分が乗らない、体がだるい、朝起きるのがつらい…。そんな不調を感じている方はいませんか?
それ、もしかすると「6月病」かもしれません。
目次
6月病とは?
「6月病」とは正式な医学用語ではありませんが、6月になると体調不良やメンタルの不調が現れる現象を指して使われるようになった言葉です。多くの人が5月の連休を終えたあたりから生活のペースが乱れやすく、さらに6月は祝日がひとつもないため、気分のリフレッシュが難しい時期。
加えて、梅雨による天候不順や日照時間の減少が自律神経やホルモンバランスに影響を与え、体と心に不調をもたらすことがあります。
以下のような症状がある方は、要注意です
- 朝起きるのがつらい、眠気が抜けない
- 頭痛や肩こり、倦怠感が続く
- 集中力が低下する、やる気が出ない
- 食欲の異常(過食または食欲不振)
- イライラや気分の落ち込みが激しい
これらは、いわゆる「軽度の自律神経失調状態」や「季節性うつ症状」としても現れやすくなります。6月病は決して珍しいものではなく、誰にでも起こりうる現代的な不調です。
なぜ6月に不調が起こりやすいのか? 3つの科学的原因
6月病の原因は単なる「気分の問題」ではなく、科学的に説明できる要因が複数存在します。ここでは、代表的な3つの原因を取り上げます。
日照時間の減少によるセロトニン分泌の低下
セロトニンは、精神の安定に深く関係する「幸せホルモン」とも呼ばれる神経伝達物質です。このセロトニンは太陽の光を浴びることで活性化します。
しかし6月は梅雨の影響で日照時間が減少し、セロトニンの分泌が落ち込みやすくなります。
セロトニンの低下は、以下のような影響を与えます
- 気分の落ち込み
- 睡眠の質の悪化
- 意欲の低下
- イライラや不安感の増加
これは、季節性うつにも似た現象で、特に天気に敏感な人に顕著に現れます。
自律神経の乱れ
梅雨は気温差が激しく、湿度も高くなります。これにより体温調整機能や代謝が乱れやすくなり、自律神経が不安定になります。
自律神経は「交感神経(活動モード)」と「副交感神経(リラックスモード)」のバランスで成り立っていますが、このバランスが崩れると、体にも心にも影響が出てきます。
自律神経の乱れによる主な症状
- 倦怠感
- 動悸や息切れ
- 頭痛やめまい
- 消化不良、下痢、便秘
生活リズムの乱れ
5月の大型連休を終えたあと、急激に通常の生活に戻ることで、睡眠リズムや活動のペースが乱れる人も多く見られます。
さらに、6月は祝日が一度もないため、ストレスが蓄積されやすい時期です。
このように、6月病は「怠けている」とか「気の持ちよう」といった問題ではなく、脳内ホルモン・神経系・生活習慣といった多角的な要素からくる身体的・心理的ストレス反応なのです。
6月病を放置するとどうなる? 実は見過ごせない体と心のSOS
6月病の初期段階では、「なんとなくだるい」「やる気が出ない」程度かもしれません。ですが、それを放置していると、慢性的な不調やうつ症状へと進行してしまう可能性があります。
慢性疲労症候群に発展する可能性
長期間にわたり疲労感が抜けず、どんなに寝ても休んでも回復しない状態が続くと、いわゆる「慢性疲労症候群(CFS)」と呼ばれる状態に陥ることがあります。
この状態では、体力・集中力が著しく低下し、日常生活にも支障が出ます。
メンタル不調から「6月うつ」へ
軽度のメンタルの落ち込みが、長期化・悪化することで「季節性うつ」や「気分障害」などの診断につながることもあります。
特に真面目な人ほど「まだ大丈夫」「頑張れば乗り越えられる」と我慢を続けてしまい、症状が深刻化するケースが少なくありません。
身体的不調も見逃せない
- 筋力や体力の低下
- 免疫力の低下
- 消化機能の乱れによる胃腸トラブル
こうした体の不調も、気分の落ち込みと相互に影響し合うため、早めの対処が重要です。
そこで「筋トレ」の出番|なぜ運動が6月病に効くのか
「6月病」と呼ばれる不調を予防・改善するために、いま注目されているのが’’筋トレ’’をはじめとする「運動習慣」です。
なぜ運動、特に筋トレが有効なのか? その理由を、科学的根拠とともに解説します。
セロトニンの分泌を促進
前述の通り、6月病の原因の一つにセロトニン不足があります。
筋トレをはじめとしたリズム運動や強度のある身体活動は、セロトニン神経系を活性化させることが分かっています。
実際、厚生労働省の健康指針や海外の研究でも、定期的な運動が抗うつ作用や精神安定に寄与するというエビデンスが多数報告されています。
自律神経のバランスを整える
筋トレには、交感神経(活動を司る神経)と副交感神経(リラックスを司る神経)の切り替えをスムーズにする作用があります。
運動後は副交感神経が優位になり、睡眠の質が向上し、心身のリカバリー力が高まるという効果も期待できます。
特に、全身を使った複合的なトレーニング(スクワットやデッドリフトなど)は、内臓の活性化や血流促進にも効果があり、自律神経への良い刺激となります。
達成感・自己肯定感の向上
筋トレは「小さな成功体験の積み重ね」ができる運動です。
「昨日より1kg重い重量が上がった」「10回続けられた」など、日々の成長が目に見える形で感じられるため、自信や自己肯定感の向上につながります。
この心理的充足感が、メンタルの安定に直結し、「なんとなく落ち込む」「自分がダメな気がする」といった6月病的な思考を改善してくれます。
筋トレがもたらす6つの具体的な効果 梅雨時期の心と体を支える理由
ここでは、特に「6月病対策」として注目すべき筋トレの6つの効果をまとめます。
① メンタルの安定
先述の通り、セロトニンやエンドルフィンといった幸福ホルモンの分泌が促進され、気分が明るくなる効果があります。
② 睡眠の質の向上
筋肉をしっかり使うことで、深い睡眠=ノンレム睡眠の時間が増え、疲労回復・自律神経の調整に役立ちます。
③ 免疫力アップ
筋肉は「免疫細胞の製造工場」ともいわれ、筋肉量の増加は免疫機能の維持や感染症予防にもつながるとされています。
④ 姿勢改善と血流促進
背中や体幹を鍛えることで姿勢が良くなり、猫背や巻き肩の改善へ。血流も良くなり、肩こり・冷え・むくみの緩和にも。
⑤ 代謝の向上
筋トレによって基礎代謝が上がるため、エネルギーを消費しやすい身体になり、倦怠感の改善や肥満予防にも役立つ。
⑥ 自信の回復
鏡の前で筋肉がついてきた自分を見たり、体が引き締まることで、自己イメージがポジティブになりやすい。
これらすべてが、6月病の予防・改善において非常に有効であると考えられます。
科学的エビデンスが後押し 運動とメンタルヘルスの関係
「運動でメンタルが改善する」という話は、決して根性論ではありません。近年の研究では、うつ症状や不安感に対する筋トレの有効性が数多く報告されています。
研究①:筋トレがうつ症状を軽減
アメリカのHarvard Medical Schoolが2018年に発表したメタ分析では、軽度〜中程度のうつ症状に対して筋トレが有効であることが確認されました。週に2〜3回の筋トレでも、効果が現れることがわかっています。
研究②:有酸素運動との比較でも筋トレは有効
ドイツの研究チームは、有酸素運動と筋トレを比較し、どちらも抑うつ症状に効果があるが、筋トレのほうが即効性と継続効果が高いと報告しています。
研究③:セロトニン分泌と運動の関係
日本の筑波大学の研究でも、20分程度の中強度運動が脳内セロトニンの活性化に関与することが示されています。
これは梅雨時期の「日照不足」によるセロトニン低下を補う有効な手段と考えられます。
まとめ 6月の不調にこそ「筋トレ」という処方箋を
6月は、気候や環境の変化、日照時間の減少などにより、心身のバランスを崩しやすい時期です。
「やる気が出ない」「寝ても疲れが取れない」「気分が落ち込む」── そんな6月病的な不調に悩まされている方も少なくありません。
しかし、そうした不調は、単なる気合や休養だけでは解決しないこともあります。
そこで鍵を握るのが、筋トレをはじめとした運動習慣です。
筋トレには、
✅ セロトニンの分泌を促す
✅ 睡眠の質を高める
✅ 自律神経を整える
✅ 自信や達成感を育てる
など、心と体の両面に働きかける効果があります。
さらに近年では、筋トレがうつ症状やストレスに対して有効であることを示すエビデンスも次々と報告されており、6月病のような季節性の不調にも有効と考えられます。
体を動かすことで回復の糸口が見つかる可能性があるのです。
とはいえ、いきなりハードなトレーニングをする必要はありません。
家でできるスクワットや腕立て伏せなど、ほんの5分からでもOKです。
6月は、気持ちが内向きになりがちな季節だからこそ、あえて外へ、前へ踏み出すチャンスです。
そしてその一歩は、「運動」というシンプルで確実な習慣が支えてくれます。
もし、一人では続けられない…と感じている方は、パーソナルトレーニングを活用するのも一つの方法。
あなたに合った運動を、無理なく、確実に習慣化していきましょう。6月病に負けない身体を目指しましょう。
